2012年1月16日 (月)

京都大学総合博物館


えーと。

去る1月14日、京都大学総合博物館なんてトコロに
行って来ました~~~~。


目的は「ジョルジョ・ヴァザーリのウフィツィ:建築とその表現」
という企画展を観ることです。

ちゃんとチラシには「模型とパネルで」そのウフィツィ建築の歩みを
紹介していくと記載があるのに、
これまた例によって例のごとくざるのような目しか
持ち合わせない私はこれらを読み飛ばし、
とりあえず何が展示されているのかよくわからないけれど
ヴァザーリとその建築には興味があるわっ!


ということで、行って参りましたのが会場となった
京都大学総合博物館でございます。

お初の京都大学でございます。

おそらくは「夜は短し歩けよ乙女」の舞台となった
かの大学であります。

エライ人がいっぱいいそーな雰囲気で、
心なしか出町柳から地上に出たら
行き交う若人がみんなアタマよさそーに見えます。

しかも、博物館へ行く途中には京都府警の寮まであり、
たまたまそこへ戻るなかなかイケメンのおにーさんとも
遭遇し、まぁぁぁぁ、あんな素敵な人が京都府警には
いるのかしらん?

刑事さん?
刑事さん?
ねぇ、刑事さん?

とか、軽く浮かれてみました(←をい)。


因みに京都大学総合博物館の入館料は一律400円で
これは企画展も含みます。

入り口の券売機でチケットを購入し、
自動改札機のようなものにチケットを通していざ入館。


会場は2階だし、時間もあまりなかったので
まっすぐ目的地へ。


と、フィレンツェ黄金期と呼ばれる時代の概略的表から始まり
中にはヴァザーリというか、まぁウフィツィに現在ある建造物の
亀裂などから考察する、元来の姿、みたいなものを
建築用語満載で紹介しているパネルがみっちり並んでました。


絵が挿入され、図解もされて、文章が書き記されている
それらのパネルは興味深く、一応ひと通り読んできたけれど、
なんだ、あれだ、これは展示会場で連作パネルをみるより
一つの冊子にして頂けた方が嬉しいなぁ、、、

とか想いました。


ただ、なんといっても会場でなければ見られなかったのは
模型ですよ、模型!


この模型がひっじょうにわかりやすくって
今まで地図や写真などでおぼろげに理解していた
「ヴァザーリの回廊」がどこからどうつながって
どうなっているのかがとてもわかりやすかった。

というか、まだフィレンツェへ行ったことがないので
当然(?)ウフィツィの外観は知らず、
平面上の地図はある程度頭に入っていたけれど、
そうか、この周辺はこういうふうになっていたんだ、と
ヘタな旅番組や美術案内の番組を観るより
ずっとわかりやすかった。
もっとも、それらの番組で下地があったから
より一層わかりやすかったのかもだけれど。


その他の展示物というと、京都大学の過去の学長?
さんが個人的に所蔵していたヴァザーリの
芸術家列伝かなんかが、今は京大の蔵書に
なっているようなのですが。
その京大の図書館のバーコードが表紙に貼られた
本などがガラスケースに収まって陳列されていました。


で、結論から言うと建築技術史とかに
少なからず興味がある方にはお薦めしたいですが
美術家としてのヴァザーリに期待するとダメですよって
コトです。

個人的には楽しめましたが。

で、企画展会場から繋がる常設展会場には
なんと熱帯雨林のような森(?)がありました。

なんでも展示ガイドによりますと
その森はボルネオ島の熱帯雨林を再現した
巨大ジオラマで「ランビルの森」いうようです。

なかなかすごいジオラマで、妙に感心しました。

このジオラマは1階から吹き抜けで2階まで届き
吊り橋まで再現されているので本当に面白い。
で、2階のその吹き抜けを囲うように
回廊になっている展示場には昆虫標本がずらり。


これは。。。。


子ども連れでも楽しめるよ!


って感じでした。


この他、時間がないので見学はしませんでしたが
同博物館内には考古学コーナーもあり、
ちらりとみたら石棺がいっぱいでなんだか
たのしそーでした(←考古学も好き)。


というわけで、以外に面白いかもしれない京都大学総合博物館、
やんわりとお薦めです(笑)。


2012年1月12日 (木)

長原幸太withフレンズ♪

えー。

遅ればせながら、皆様謹賀新年でございます。

そしてまたまた久しぶりの投稿です。

さて。


1月7日、私のアイドルことヴァイオリニストの
長原幸太氏のコンサートがびわ湖ホールであったので
馳せ参じて参りました。


幸太さんのコンサートは実に1年半ぶりぐらいの御無沙汰です。

とういうか、他に行ったコンサートはTMK(東京ムジーククライス)とか
今お世話になっている神戸の合唱団とか、古巣の合唱団とかの
定期演奏会ぐらいでコンサート自体がものすごく久しぶりだったのですが。


で。


今回、長原さん独奏も含むというコンサート情報を入手し、
遅まきながらもびわ湖ホールのサイトを覗いたのが
昨年の晩秋。


あるわ!

チケット、まだあるわ!!!


ということで、あまり深く考えもせず
とりあえずチケット購入。


しかし、1月6日、即ちコンサート前日になって考えた。



びわ湖ホールって、どうやって行くのさ?



そこでルートを検索がてら交通費を確認。


すると!

まぁ、びわ湖ホールって大津駅から歩いて25分もかかるの!?

え、片道の大阪から大津までの交通費が950円っ?!

ナニソレ、どういうこと?私、ムリ。


と、ツイッターでわいわい言うてたら
今の合唱団の先生が「金券ショップでJR昼得回数券を買うんだよ~」
と、アドヴァイスをしてくださいました。

お陰さまで大阪⇔大津、往復のチケットが¥1,060で買えました。

先生、ふぃーれんだんく。


当日はJR大阪駅で電車を待ちながら
びわ湖がぐっと近くなったのを感じつつ(←単純)
いざ、初めてのびわ湖ホールへ!


なかなか美しくて良いホールでした。
小ホールも響きがあって、明るさも品があって、
とても良かった。

チケットの係りのおねーさんたちもとても優しかった(爆)。
(↑ちょっとイロイロあったのよ、チケットで)


そうして始まりました幸太さんwithフレンズの新年コンサート。

一部は幸太さんのソロを中心に聴き馴染のある名曲を。
即ち、モンティのチャルダッシュ、クライスラーから
愛の喜び、哀しみ、美しいロスマリンにウィーン奇想曲。
それと、ツィゴイネルワイゼン、、、だったかな?
(今職場のお昼休憩中なのね。プログラム手元にないのね。)


私がしばらく幸太さんの演奏を聴かない間に彼の奏でる
音色が変わったのか、
はたまた風邪で耳の調子もよろしくなかったので
(飛行機乗っているときみたいな感じ?)
その影響で音色が違うと思ったのか、
正直なところ定かではありませんが。
とりあえず、音色が変わったなぁと思いました。

えっとね。

前は誘うように艶やかで、でも自分がそんな風に映っている
なんて思わない純真な乙女みたいな、
故にがっつり心を鷲掴み!
って感じに自分には聴こえていたのだけれど。

今回は達観したおじいちゃんの、
穏やかででも感情表現豊かな昔語りを聞いているような
そんな音色に聴こえたの。

えぇ、いつもながら理解し難い表現でごめんなさいね、
読んでくださっている皆様。


前はどきどきして貪る様に聴いていたのが、
今は穏やかにふんわりと聴いてる感じ。


まぁ、なんだ、あれだ、恋愛でいうなら
恋から愛に変わりました、みたいな。
(ってそんな恋愛はまだしたことがありませんが・爆)



で、後半はいよいよフレンズ登場です。



実はフレンズの皆さま、前半は出番がないということで
なんと客席にいらっしゃいました。

エンビに白い蝶ネクタイのステージ衣装で客席にいる奏者から
デニムにパーカー風トレーナーの普段着のままの奏者で(笑)。

で、後半始まった時に幸太さんが出演者に振った!


客席にいたみんなはテンションまだ上がりきってないでしょ?
だからここでちょっと弾いてみてよ、といういわゆるムチャ振りってヤツです。


最初に振られたのはヴィオラの鈴木のやっすんです。
えぇ、昔私が「雷様みたい」と表現した御仁です。
因みにパーカー風トレーナーにデニムで客席にいたのも
鈴木さんです(笑)。


振られた鈴木さんはその場でバッハのパルティータ(確か)を披露。


流石です。

巧いなぁ、、、は当然のこと、やっぱり音色も素敵。

いやぁ、お見事と会場は拍手喝さい。


鈴木さんから振られたのはヴァイオリンの佐久間さん。
こちらはどういう経緯だったか忘れたけれど、
パガニーニを要求され、見事に弾いていらっしゃいました。

こちらもあっぱれな演奏ぶり。流石です。

佐久間さんのヴァイオリンも麗しく、聴き惚れたところで
次に振られたのがチェリストの、、、奥泉さんか玉川さんか
申し訳ないながら記憶が定かではないのですが(←をい)
なんでも幸太さんがこのメンバーでの新年会で彼が演奏した
チェロを非常に評価されていて、同じ曲をこの場で!
と、これまたムチャ振り。

でも振られた方も流石で見事な演奏を披露。

もぉ、客席が沸く沸く!


最後に幸太さんが「誰か演奏したい人、いる?」と水を向けたら
挙手したのがコントラバスの山崎さん。
振ったはずの幸太さんも「おぉ」という表情で彼に演奏を促したら
彼はコンバスもって壇の真中へ移動。

やおらコンバスを床に寝かせたと思ったら
コンバスの奥側に正座して座り、
まるでお琴のように弦を弾いて「さくらさくら」の演奏!

これには壇上のメンバーも客席も大爆笑!


そんな楽しい一幕の後は気を取り直して?
ヴィヴァルディの「四季」。


素晴らしかった~~~~~~。


これ以上ないんじゃないかっていうくらい
メンバーの息がぴったりとあって、
だからこそ生まれる音のうねり、波、
そして世界を包み込むような芳醇な響き。


久しぶりの音楽に身体も心も解きほぐされて
ただ豊かな音の中に身を委ねてました。
幸福のひとときでした。


アンコールはルロイ・アンダーソン。


なんでも、このメンバーでお正月は2日から
ツアーで回っていたらしいのですが、
幸太さんソロが前半を占めたのはびわ湖ホールでのみで
他の演奏会ではアンダーソン特集をしていたんですって。

それも聴きたかったなぁ。

だってあのメンバーでの演奏だよ。

きっといつも以上に楽しいアンダーソンだったに違いない。



そんな幸せな三連休最初の一日でした。まる。





 

2011年10月15日 (土)

バッハ=魂のエヴァンゲリスト 

礒山雅先生が、御歳39歳の時に初めて出版されたという
表題の本が昨年講談社学術文庫より文庫版で
放出されまして。

途中、別の本読んだりいろいろしながら(爆)
ようやく先ほど読み終えました。

いやぁ、時間かかった!


面白いんだけれど。


やっぱり書かれている対象の音楽の「音」が
わからないところで面々とその音楽のことが
記載されていると、なんもわからんで
眠くなるというか、なんというか。


磯山先生、ごめんなさい(爆)

でも面白かったです。


なんか、いっぱいいろんなところに赤線引きたくなる感じ(笑)
実際には引かなかったけれど。
どうも、私は本に直接なにかを書き込むという作業に
抵抗があるんだよね。
それが教科書だと話は別なのだけれど。
一応これ、教科書ではないわけで。。。


自分への備忘録として、
今、自分がこの本に挟み込んでいる紙片のあるページを
ちょっと羅列させて頂きます。

P163
P246
P294


P163 へ至るまでにもいろいろ紙切れ挟んでたのですが
長く持ち歩き続けて紙切れ紛失した次第。。。


とりあえず、個人的に一番面白かったのは
痛烈な(?)シャイベというバッハと同時代に
生きていた人物のバッハ批判のくだり。


シャイベと異なり、私はバッハを批判はしない。
むしろ、シャイベが指摘し、批判した部分こそが
バッハの音楽や世界の美しさにあると思っているのだけれど、
いやぁ、なんて見事にバッハの音楽を
ある意味、言い当てているんだろうかと。


シャイベ、面白い!


このシャイベという人物、
フルネームをヨハン・アードルフ・シャイベというらしい。
そしてバッハが試験官の一人を務めた
トーマス教会のオルガニスト採用試験に応募し、
落とされちゃった人らしい。


少なからず私怨も持っていたのが結果「批判」
へ繋がったのかしらん?
とも思えなくもないのだけれど、きっとそれ以上に
本当はバッハに嫉妬していたんだろうなぁと思う。
あくまで個人的な意見だけれどね。

バッハの才能や音楽性に羨望しつつ、
受け入れられなかったことの悔しさから
当時勃興し始めた優美主義とは真逆を
行っているように思われるバッハの音楽を
「こんなものは時代錯誤で流行らない」と
一蹴しようとした面もあるんじゃないかしら、
なーどと思ってしまうわけです。


まぁそんな個人的感想はともかくとして、
面白かったです。
最近少しずつ気づき始めていた
譜面から読み解くものの一つが
はっきりと形を成して、その意味を
教えてくれる本でもありました。


バッハ好きでまだ読んだことが無い方は
ぜひ一度手にってみてくださいませ。

文庫なので、お値段控えめの
\1,100です。
その価値は十二分にありますです。はい。


2011年9月14日 (水)

ストラスブールで迷子☆

さて。

今日のお昼は一人ランチだった為、
久しぶりに日中にブログ更新です。

故に、写真がなくても話せるネタってコトで
夏のアルザス旅行記の最終日のネタを少々。

因みに、今後時間ができ次第ワイン街道を
爆走する予定です。よろぴく。



さてさて。


以前にもブログで書いた通り、滞在ホテルの
最寄り駅からCentre Gareまでのトラムは
私の滞在中は完全運休しておりました。

よって、帰国日もホテルから駅までは徒歩、もしくは
タクシーにでも乗るしか移動手段がなかったわけです。


ルフトハンザが運行するストラスブール→フランクフルト空港の
バスを予約した時、フランクフルト→名古屋の時間を
失念していた私はとりあえず朝イチのバスを予約してましあt。
つまり、06:15ストラスブール駅発。


ホテルから駅までは徒歩で15分程度。
でも20Kgのスーツケースを抱えたら20分ぐらい?
という予測を立て、それでもなんやかんやで
遅刻気味にホテルのチェックアウト。

レセプションのおにーさん(日本語ぺらぺら)に
タクシーを呼んでもらうと、タクシーがホテルまで
来るのに約10分、ホテルから駅までが10分で
計20分かかるという。

なんだい。

それだったら歩いたって変わらないぢゃん。


ということで、タクシーをキャンセルして
徒歩で駅を目指した。


約1週間の滞在中、道に迷ったことがなかったわけではなく、
一部ややこしい場所があったので注意しており、
帰国日の前日もシュミレーションで歩いたのだけれど
その時は迷うことなく駅まで行けた。

そう、行けたのよ。

別に私、方向音痴ではないと思うのよ。


あぁ、それなのに!



スーツケース+手荷物があまりにも重くて
これを運搬するのに必死になっていたら
どうやら一本路を間違えちゃったのね。



イル川前まで出てきたはいいけれど、
なんとなく、いつも見る教会とは違う教会の
前に出てきてしまった気がする。

川を挟んで反対側に広がる街並みも、
どうやらいつもと違う気がする。。。


でも早朝だからかもしれない!



という謎の迷信に基づき歩を進めたのが間違いだった。


この後は歩けど歩けど、見覚えのある景色に出会わない。


おかしい。


完全に迷子だ。



と、確信に至ったのが06:10。



何度も言いますが、バスは06:15出発。


それでも一縷の望みを持ちながら歩き続けたて
気が付けば時計は既に06:15。


あぁあぁあ!


間に合わない!!!!!!!!


それでも更に「もしかしたらバスが遅れてるかもしれない」
「予約客が来ていないのだから、5分ぐらいは待ってくれるかもしれない」
と考え、とりあえずタクシーを捕まえようと思ったのだけれど
早朝のアルザスは犬の散歩をするおばさまが一人と
時折通勤車両が通るだけ。
タクシーなんて、ぜーんぜん通らない。


それでもルーフに何やら四角いものを乗せた車両が
少し手前の横断歩道の辺りで停車したので
きっとタクシーに違いないと望みを掛けて片手を振り上げた
矢先に見えたのは「POLICE」の文字。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・。


パトカーぢゃん!


タクシーぢゃないぢゃん!!!!!!




あぁぁ!もうダメだ。

どう頑張ったってバスには間に合わない!!!
(そもそもこの時点でバスの発車時刻過ぎてるし)




長らく一人旅をしてきた私ですが、
この時初めて頼る相手がいない自分の旅を呪い、
打ちひしがれて絶望のあまり思わず道路にしゃがみ込んでみた(笑)。


それでも泣かないのは私の気丈なところ。
ついでにしゃがみ込みながらも逃してしまったものは
仕方がないので、どうすれば帰国便に間に合うように
フランクへ行けるか頭の中で模索していた。
模索しつつも、まずはとにかく駅に行けなければ
本当に絶望的だ、、、と考えていた。



と。



私がパトカーに向かって手を振り上げ、
その後しゃがみ込んだのを見ていた
通りすがりのマウンテンバイクのおにーさんが、
わざわざ心配して戻ってきて、私に話しかけてくださいました。

「君、大丈夫?
  自分がどこにいるかわかっているかい?
  地図があるなら、場所を示してあげるよ」

って。



神様って、どんな時も完全に見捨てることはないのね。
優しいおにーさんを縋らんばかりに見つめて、
地図を広げて今自分がいる場所と、どうすれば
駅方面へ行けるかを教えて頂きました。


まじでおにーさんありがとう。


貴方は天使です。


そんなこんなでなんとか7時までには駅に着き。

次のルフト運行のバスの時間を確認。

どうやら8:15に次のバスがあるらしい。
ついでに列車も確認。

列車はどこぞで乗り換えが必要なんだけれど、
乗り換えに3分程度しか時間がなく。
土地勘のない駅で乗り継ぎ時間3分は
あまりに冒険すぎる。
これを逃せば今度こそ本気で帰国できなくなる。


ということで、08:15のルフトのバスをおとなしく待ちました。


この間約1時間。



ひたすらぼーぜんとして駅のベンチで廃人してましたとさ。


みなさん!
迷子には気をつけましょーね!
ケチケチせずにタクシー使いましょうね!


以上、怒涛の帰国日レポートでした。まる。











東京ムジーククライス定期演奏会でした。

はい、昨年に引き続きまして
当然、今年も行って参りました東京ムジーククライスの定期演奏会。
あ、旅ブログの方は追々書きます。。。
やっぱほら、感想とかって鮮度が比較的高い内に書いとこうとか
思っちゃうぢゃん。うん。
つうわけで、今日は演奏会のお話。


今年で定期は5回目だそうですが、
私が伺うのは今回が3回目。


時は9月11日、米国のテロから10年、震災から半年。

追悼の意も込めて、予定演目以外に東京ムジーククライス(以下TMK)が
最初に演奏したのはマタイ受難曲より62番(?←自信ナシ)のコラール。


冒頭の歌い出しの響きが素晴らしくて。

ぐらっときた。


哀しみという頸木。
被害にあった方の哀しみの叫びのようにも、
被害を免れながらも大きな哀しみの前に
嗚咽をこらえきれない人の祈りのようにも聴こえた
冒頭の響き。


正直、一瞬頭が真っ白になりました。
響きの中に引き込まれてしまって。

あのね。


バッハって、旋律がすごいから。
「バッハ」によって動き出すものってすごいから。


言い方悪いけれど、その辺の合唱団でも
バッハの音楽って滅多に悪くは聞こえない。
以前、合唱仲間のおじさまがおっしゃっていたけれど
どこが演奏したって一応は
「バッハってすごいね」
という感想になる。

受難曲などの大曲の、特に序曲のあたりなんかは特に
よほどのことが無い限り、そこそこのものに仕上がる。
それは演奏団体の力じゃなくて、バッハの力なんだ。


けれど、コラールはそうはいかない。


シンプルな旋律や和音ほど、そうはいかない。


コラールを聴かせる/魅せる合唱っていうのは少ないと思う。


でも、TMKのコラールは違った。


コラールが生きてたんだよね。
生身の人間の声がしたんだよね。
そこにちゃんと感情の渦が見えたんだよね。


コラールって、こういうものなんだって、改めて思って
初めてコラール聴いて感動した。

その後のBWV102番、72番、235番の演奏も素晴らしかった。


ちなみに、今回の演奏会のテーマは「バッハのパロディの世界」

BWV102、72、235と同じような旋律が繰り返し再利用されてます。
昔、私もこのブログで書いたけれど、当時の作曲家は
自分の曲の転載/再利用を頻繁に行っていて、
その中でもバッハのそれは秀でていたわけでして。

実際に私自身学生時代に235番を歌って、
昨年だか一昨年だかに72番歌って。
235番を歌ってから10年近く経つのに、
それでも72番は難しかった。
235番で音型を覚えていたから。
調性が変わっただけかとおもいきや、
235番ではそのまま上昇する音型だったのが
72番では急降下したりしてて、
本当にややこしかったのだけれど。

TMKはそれを同じステージで3曲もやっちゃうんだから
なんて器用なんだ!


そして演奏は素晴らしくて、悔しくて。
一曲一曲、同じような音型や和音が繰り返されているのに、
ちゃんと曲ごとに表情が違う。
すごい。

あまりにいい演奏するから、腹がたつくらい悔しくて。


前半のプログラムだけで、どれだけ悔し涙流れたかしれやしない。


もちろん、手放しで全力で「完全無欠の最高の音楽でした!」
とは残念ながら言えない。


全体的に、ソプラノはちぃと他のパートに比べたら
パワー不足に感じる箇所が多かったし。
時々は「あぁー、高音出すの苦労しているなぁー」
と思わないわけではなかった。


でも、全体的に本当に素晴らしかった。
一緒に行ったおねーさまも「悔しい」ってずっと言ってたし。

一部、2階などの客席の位置によっては「全然聞こえてこなかった」
という意見もちらっと小耳に挟んだりもしたけれど。


少なくとも、私が居た1階ではそんなことなかった。


自分がアルトだからっていうアルト贔屓な面もあるかもだけれど、
特にアルトがすごく良かった。

あと、ベース。


テナーも昨年までよりぐっと良くなっていたと思う。

あんまりこういうことを書くと、どんだけ上から目線だよ?
みたいに捉えられて、吊るし上げられるかもですが。
正直なところ、初めて聴きに行った一昨年より昨年、
昨年より今年と、合唱もオケも指揮者もぐんぐん伸びってってる。


成長する団体って、すごいと思う。
踏みとどまってないんだね。

だから、来年も今から楽しみにしている。


TMKの演奏を聴いて、同じ合唱人間として
悔しくて仕方ないって思える限り、
TMKを聴きに行こうと思っている。


TMKの演奏は、上手っていうだけじゃないんだ。
いや、巧さよりも「合唱歌い」としての在り方なんだ、いっとー好きなのは。
合唱ってさ、パート毎の音の正確さだけを追求するとか
誰が上手いとかヘタだとか。
そーいうんじゃないよね。
いや、そういうのも大切な時はあるんだけれど。
精巧さだけなら他にもいろんな団体あるんだろうと思う。
入団にも出演にもオーディション課してる団体もあるわけで。
けれど、ハーモニーはそんな単純なものじゃないんだ。
「今、この瞬間、一緒に音楽している」
っていう、彼だからこそ作れる音っていうのがあるんだよね。
そういう、「合唱」を感じられる音なんだ、TMKって。
だから、悔しいんだよね、余計に。
そして、だからこそ客席に伝わる音楽があるんだと思う。

そんな東京ムジーククライスの来年の演奏会は
次の通りです!

日時: 2012年8月26日(日) 14時開演予定
場所: 紀尾井ホール
演目: R.シューマン/オラトリオ<ばらの巡礼>
     F.メンデルスゾーン/<2つの男性宗教合唱曲>
<3つの詩篇歌>

その他、詳しくはTMKのホームページを御覧くださいませ。
http://musikkreis.net/